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いつも遊びに行っている、尊敬すべしサイト様でもやられていたので、ちょっとさかきも、語ってみようかなと。
ハート=アレン図式なんですけど。今週伯爵たちが、『ハート』はカモフラージュも立てるって話から、7巻あたりのお話を思い出しつつ、捏造。
本当は拍手にしようと思ってたんですが、ちょっと黒アレン発動しちゃってるので、やめました。
タイトル通り、ただの覚書というか、さかき的考察。突っ込みは不可。
****************************
崩れ落ち、見る影もない教団の瓦礫の上に佇み、リナリーが泣いていた。顔を覆い悲痛な声で。
そしてむき出しになった地下水路に浮かぶ、十字架を抱いた腕を見て悲鳴を上げた。
その空には白く細い骨格のような二日月が浮かんでいた。
「酷い人ですね、貴方は。私達だけでなく、共に戦った仲間さえも欺きとおした」
ふわりと千年伯爵の名を持つ男が湖の上に音も無く着地した。その湖には黒い月が映る。その足元に、逆さに映るリナリーが沈んでいた。
しかし、湖上を見上げてもそこには白い月があるばかり。
「どうしてですか、僕は誰も欺いてないいていませんよ」
にこりと微笑む白髪の少年の腕には、対峙する彼と揃いの剣が握られている。
「可哀想に、あの娘は何も知らないのでしょう。あの時傍にいたというだけで貴方の『生贄の羊』にされた彼女は。誰でもよかったんでしょう?」
「いいえ。彼女でなくてはいけなかった」
身代わりは。命を燃やして戦う神田でも、いつ教団を離れてしまうか分からないラビでも、なれない。室長を兄に持つ彼女だからこそ。
「なるほど、ですねぇ。だからこそリナリー・リーのイノセンスの情報は瞬く間に教団内部に広がった」
あなたのイノセンスの特異性を誤魔化すには最適という訳ですね。そして我らも、こんなに早くハートが現れるとは予測できずに、貴方をリストの隅に置いてしまった。
よっぽどクロスの方が、ハートに近かったのに。
「自分の師匠すら、騙しとおした訳ですか?」
何と狡猾なんでしょうねぇ。自分の師すら楯にするなんて。
そう言って千年伯爵は薄ら笑ったが、対峙した少年は表情一つ動かさなかった。
「彼は、何をおいても貴方を倒すためだけに。それが叶うのなら何を捨ててもいいと、彼のイノセンスに誓っていました。同意の上です」
そしてチャキ、と剣を構えた。
「何をおいても、貴方を倒す。それが僕と、皆の願いです。何の問題も無いでしょう?」
くすくす、伯爵が笑った。
「私と対峙するだけの為に、見てごらんなさいどれだけの屍と瓦礫を築いたのかを!」
「今さらですよ」
同じく少年が、薄らと笑みを乗せる。酷く退廃的な笑い方だった。
「私さえも、まんまと騙されました。誰が言い出したんでしょうねぇ、寄生型が短命なんて。それも手のうちですか?最後に教えてくれませんかねぇ、アレン・ウォーカー?」
「短命ですよ、ハート以外はね」
伯爵も剣を持ち上げて、構えた。
「その命を食いつぶすイノセンスを2つも寄生させてるなんて、誰が思うでしょうか?嘘吐きな少年ですね」
見た目はロードさえ虜にする紳士ぶりなのに。
「失礼ですよ、伯爵。僕は嘘など付いていません、ただ言わなかっただけです」
『神ノ道化』と以前の腕が違うイノセンスだったなんて。
「皮肉ですねぇ。ハートを目覚めさせたのが我らの手の内で、だなんて」
許せることではありませんよ。
「それについてはお礼を述べなくてはいけませんね。ティキが壊してくれたおかげで、ハートが目覚めることができたのですから」
そして、進化も促してくれました。おかげで僕もイノセンスも強くなれました。
「……とんだ道化です」
「褒め言葉と受け取っておきますよ」
ギリギリと、歯を噛み締める伯爵に、アレンは極上の微笑みで応えた。まるで恋人に語りかけるような優しい瞳と声音で。
「さあ、殺し合いましょう。最後の一人になるまで」
イノセンスにキスを落として、囁いた。
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ハート=アレン図式なんですけど。今週伯爵たちが、『ハート』はカモフラージュも立てるって話から、7巻あたりのお話を思い出しつつ、捏造。
本当は拍手にしようと思ってたんですが、ちょっと黒アレン発動しちゃってるので、やめました。
タイトル通り、ただの覚書というか、さかき的考察。突っ込みは不可。
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崩れ落ち、見る影もない教団の瓦礫の上に佇み、リナリーが泣いていた。顔を覆い悲痛な声で。
そしてむき出しになった地下水路に浮かぶ、十字架を抱いた腕を見て悲鳴を上げた。
その空には白く細い骨格のような二日月が浮かんでいた。
「酷い人ですね、貴方は。私達だけでなく、共に戦った仲間さえも欺きとおした」
ふわりと千年伯爵の名を持つ男が湖の上に音も無く着地した。その湖には黒い月が映る。その足元に、逆さに映るリナリーが沈んでいた。
しかし、湖上を見上げてもそこには白い月があるばかり。
「どうしてですか、僕は誰も欺いてないいていませんよ」
にこりと微笑む白髪の少年の腕には、対峙する彼と揃いの剣が握られている。
「可哀想に、あの娘は何も知らないのでしょう。あの時傍にいたというだけで貴方の『生贄の羊』にされた彼女は。誰でもよかったんでしょう?」
「いいえ。彼女でなくてはいけなかった」
身代わりは。命を燃やして戦う神田でも、いつ教団を離れてしまうか分からないラビでも、なれない。室長を兄に持つ彼女だからこそ。
「なるほど、ですねぇ。だからこそリナリー・リーのイノセンスの情報は瞬く間に教団内部に広がった」
あなたのイノセンスの特異性を誤魔化すには最適という訳ですね。そして我らも、こんなに早くハートが現れるとは予測できずに、貴方をリストの隅に置いてしまった。
よっぽどクロスの方が、ハートに近かったのに。
「自分の師匠すら、騙しとおした訳ですか?」
何と狡猾なんでしょうねぇ。自分の師すら楯にするなんて。
そう言って千年伯爵は薄ら笑ったが、対峙した少年は表情一つ動かさなかった。
「彼は、何をおいても貴方を倒すためだけに。それが叶うのなら何を捨ててもいいと、彼のイノセンスに誓っていました。同意の上です」
そしてチャキ、と剣を構えた。
「何をおいても、貴方を倒す。それが僕と、皆の願いです。何の問題も無いでしょう?」
くすくす、伯爵が笑った。
「私と対峙するだけの為に、見てごらんなさいどれだけの屍と瓦礫を築いたのかを!」
「今さらですよ」
同じく少年が、薄らと笑みを乗せる。酷く退廃的な笑い方だった。
「私さえも、まんまと騙されました。誰が言い出したんでしょうねぇ、寄生型が短命なんて。それも手のうちですか?最後に教えてくれませんかねぇ、アレン・ウォーカー?」
「短命ですよ、ハート以外はね」
伯爵も剣を持ち上げて、構えた。
「その命を食いつぶすイノセンスを2つも寄生させてるなんて、誰が思うでしょうか?嘘吐きな少年ですね」
見た目はロードさえ虜にする紳士ぶりなのに。
「失礼ですよ、伯爵。僕は嘘など付いていません、ただ言わなかっただけです」
『神ノ道化』と以前の腕が違うイノセンスだったなんて。
「皮肉ですねぇ。ハートを目覚めさせたのが我らの手の内で、だなんて」
許せることではありませんよ。
「それについてはお礼を述べなくてはいけませんね。ティキが壊してくれたおかげで、ハートが目覚めることができたのですから」
そして、進化も促してくれました。おかげで僕もイノセンスも強くなれました。
「……とんだ道化です」
「褒め言葉と受け取っておきますよ」
ギリギリと、歯を噛み締める伯爵に、アレンは極上の微笑みで応えた。まるで恋人に語りかけるような優しい瞳と声音で。
「さあ、殺し合いましょう。最後の一人になるまで」
イノセンスにキスを落として、囁いた。
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