白い犬の磨き方 １

　日曜日に真っ白い犬が散歩してるのを見て思いつきました。

　ええ、ただの思いつき小話です。

　ティーンズの話。どっちにしてもアレン君が大好きだってことですけど（苦笑）



　








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「アレン君、最近綺麗になったね」
「…急に何言い出すんですか、リナリー？」
　午後のお茶を二人でしていたアレンが、飲んでいた紅茶で咽た。
「だってぇ…」
　そう言ってリナリーはアレンの右手を取った。
「肌はすべすべだし、白さに磨きがかかってるみたいだし。なんて言ったってこの爪ね」
　綺麗に切りそろえられ、鑢まで掛けてある。
「それに！」
「まだあるんですか？」
　続けられたリナリーの言葉にアレンは心持ち身体を引いた。その逆にリナリーはアレンの方へと身を乗り出す。
「この髪よ。天使の輪っかが光るキューティクル抜群だし、何よりこの手触りのよさ」
　短いアレンの髪を手ぐしで梳きながら、そのさらさらとした感触に、リナリーはうっとりとした。
「やっぱり愛されてると、違うのかしら？」
　うっとりとしたままリナリーが、呟いた。
「愛情…愛情なんでしょうけど…リナリーの言う愛とは何か違う気がします…」
　眉根を寄せてアレンが少しだけ不服そうな顔して、そう反論した。
　暗に恋をしたから綺麗になったんじゃないという意味をも込めて。
「何が違うのかしら？」
　リナリーが少しの期待と、かなりの諦めを込めてアレンに聞き返した。
　これはもう惚気を聞かされるのを覚悟しなければいけない。そう思って。
「この前から、髪を洗ってると神田が怒るんです…」


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　もうオチが見えてる話ですが、次に続きます。